
FXのエントリーをしてから1時間
相場はずいぶん逆行してしまった
画面を見ると心臓が締め付けられる
これはやばいな・・・
さっきエントリーした場所からずいぶんと逆行している
むむむ・・・
ちょっとこれは戻りそうにない
ゴオオっと音を立てて逆行するローソク足
画面から突き抜けそうだ

でもいまさら損切はできない
そのポジションは手放したくない
呼吸が荒くなるのがわかる
ああ
必死の思いで得た今月の利益が今日一日でなくなっていく瞬間だ
恥ずかしながらこれは私の体験談でもある
一番増えた時の口座残高が自分の基準になる
FXを続けている中で人間の感覚は狂っていくことがある
最初は数千円の利益でも嬉しかったはずなのに
いつの間にかそれでは満足できなくなる
利益が積み重なってきたときは危険だ
なぜなら
一番増えた時の口座残高が自分の中の“基準”
になってしまうからだ
例えば1月で10万円増えたとする
その瞬間から人間の脳は「10万円ある状態」を基準にし始める
だからそこから2万円の含み損が出ているとき
まだ8万円の利益が残っているとは思わない
2万円失いかけているという感覚のほうが強く残るのだ
ほとんどの人はそれが許せない
だから切るに切れなくなることがある
どうにかして10万円まで戻したいという思いから
いずれ戻るだろうと都合のいい解釈をして損切を放置したり
普段のロットの数倍のトレードをして取り戻そうとする

失うことの恐怖心
損を出しても本当はまだ利益が残っている
十分戦える資金がある
それなのに人間は“減ったこと”ばかり気になってしまう
実はFXで崩れる人が多い理由の一つはここにある
一度増えたお金を人間は自分の実力だと思い始める
そしてそれを失うことに強烈な恐怖を感じる
嫌な汗が出る
めまいがする
せっかく何日もかけて積み上げた利益
ようやく戻してきた口座残高
それが減り始めると腹の奥がざわつく
呼吸が荒くなり顔が熱くなる
「ここで損切りしたらまた減る」
そんな声が頭の中で響き始める
すると不思議なことに普段ならやらない行動を始めるのだ
本来なら切る場面なのに
「もう少し待てば戻るかもしれない」
と期待する
さらに逆行すると
「ここまで来たなら反発するだろう」
と都合のいい理由を探し始める
あなたもそんな経験はないだろうか?
気づけば逆指値を外し
あろうことかロットを増やしチャートに張りついている
冷静に考えれば危険だ
だがその時の人間は冷静ではない
相場を見ているようで実際には“減っていく口座残高”しか見えていない
ちょっと戻れば喜び
ちょっと減れば落ち込む
一喜一憂
ルール?
そういえばルールなんてあったっけ
自分で作ったルールでさえ存在を忘れてしまうことも多い
さっきまでの含み益が消えていく最中
損を取り戻そうとしている最中
今月の利益が削られているとき
人間は普段耐えられる額の損失にすら耐えられなくなる
これは人間の本能のようなもの
あなたが努力して消そうと思ってもその不安な感情は消えることはないのだ
ここにFXの難しさがある
利益を出した時は割と平常心が保てる
まあ多少興奮はするが・・・
だが利益が削れるときは平常心が保てない
先ほどの例でいえば手にした10万円の利益よりも
そこから削られていく2万円の損失に対して脳が過剰に反応する
だから負け始めるとやけくそになってトレードして連鎖的に負けが続いたり
ルール度外視でわけのわからないナンピンや損切放置などをやり始める
そこから大きく崩れて大損になることも多いだろう
そんな時いくら
・ルールに従え
・冷静になれ
と言ったところで無駄である
だって理性よりも感情のほうが上回っているんだから
あなたの努力ではどうすることもできないのだ
FXをやっているほとんどの人は損失や含み損に対して過剰に反応するので
利益よりも損失を出しやすい傾向がある
FXで9割またはそれ以上の人が勝てないのはそんな人間の心理が絡んでいるからだ

勝つためには自分の心を見る
FXで勝つためには手法研究や相場分析も大事だけど
それらは理性を失った場面では何の役にも立たない
だから負けたから手法が悪いからといって
もっといい手法はないかと探すのはピントがぼけている
あなたはきっとかしこいはずだからわかっているはずだ
負けたのは手法のせいではなく
少しの損失に敏感になりすぎた自分の心の問題であることを
じゃあどうするか
FXを始める前に必ず負けを受け入れること
昨日まで調子が良くても今日は資金が減ることを受け入れること
今日絶対に勝とうなんて思わないこと(負けろという意味ではない)
この負けを受け入れる気持ち一つであり
その時ようやく冷静に相場が見れるようになるのかもしれない


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